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セカンドステップとは?

2013年06月07日 16:49 by abe_shota

セカンドステップとは? 

 

NPO法人 日本こどものための委員会

1.背景

 

 キレない子どもを育てる教育プログラム「セカンドステップ」は、1980年代に米国シアトルの NPO法人 Committee for Children により開発されました。「ファーストステップ」とも言われた、虐待防止プログラムに続くものです。

 子どもの衝動的・攻撃的な行動を和らげて、社会生活を円滑に送れることを目標に作られています。が、攻撃的な子どもばかりでなく、全ての子どもが健全に育つことを究極的に目指しています。

 2001年、アメリカ全国の数百のプログラム中「最も効果的なプログラム」として、連邦教育省より最優秀賞を受けました。現在、北米の 18,000校で約 2,000万人の子どもが、この教育を受けており、北米・南米・北欧など20数カ国で使われています。アジアでは、日本が唯一ですが、国内の小学校・保育園・養護施設などで広く実践されています。

 

2.内容と指導方法

 


「セカンドステップ」のプログラムは、発達段階に応じて構成され、日本版はコース1~5まで出版されています。ここでは「コース1」の紹介をします。

 

 各レッスンは、大きな写真の裏面の指示に従って、まず歌・ゲーム・人形劇で子どもを楽しませます。

つづいて「お話とディスカッション」で、先生は日常生活での写真を見せながら、子どもと対話をして、

スキルを学ぶように仕向けます。そこで得たスキルは、すぐロールプレイで練習して、日常生活で使えるようにします。

 内容としては、次の3章から構成されています。

 

第1章 相互の理解(共感訓練): 写真の子どもの顔、体、周囲の状況の手がかりから「嬉しい」「悲しい」「怒った」などの気持ちを読みとる練習をします。また「こういうのは嫌だ」と自分の気持ちを表現して、相手の言うなりにならないようにしたり、困っている友達を思いやることを学んだりして、「共感的態度」を身につけます。

 

第2章 問題の解決: 困難な状況に前向きに取りくみ、問題解決の力を養います。

この「問題解決ステップ」には5つあります。

 ①何が問題か、皆で話しあう。

 ②解決策を考えて多くの意見を出しあう。

 ③それぞれの解決策にたいして安全性、公平性、皆の気持ち、実行の可能性を考える。

 ④そのうちから1つ選んで実行する。

 ⑤解決できなければ、別の解決策を選んで実行する。

これらのステップを日常生活で応用します。

 

第3章 怒りの扱い: 怒りの感情は抱いてもよいが、怒りの行動は相手や物を傷つけるのでよくないとし、その対処法を指導します。「怒りの扱いのステップ」には、以下のものがあります。

 ①怒りによる体の変化(胸がドキドキするなど)を感じとる。

 ②ゆっくり3回、深呼吸する。

 ③数を5まで数える。

 ④「落ちついて」と自分に言いきかせる。

日常生活のいろいろな想定場面で、このステップを使う訓練をします。

3.効果

 

 アメリカの医学雑誌に「セカンドステップ」を使用した学校と、しない学校を比較研究した結果が掲載されています。使用した学校では、身体的暴力が29%、言葉の暴力が20%減少し、逆に、使用しなかった学校では、身体的暴力が41%、言葉の暴力が22%増加した、と報告されています。日本では、東京都品川区の小学校でも同様の結果が出ています。

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